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飲食店の採用・求人

飲食業界の採用は競争が激しく、年間離職率は30-40%が業界平均です。本ページでは採用手段の比較と離職率を抑える施策をまとめました。

主な求人媒体の比較

媒体掲載料目安特徴
タウンワーク3-15万円/週地域密着・短期掲載に強い
マイナビバイト掲載課金 3-30万円学生・若年層中心
バイトル掲載課金 3-25万円動画掲載で訴求力高い
Indeedクリック課金(CPC)無料掲載枠もあるが上位表示は有料
飲食店ドットコム求人2-10万円/月飲食業界特化、経験者採用に強い
近隣の張り紙・チラシ低コスト主婦・シニア層の応募が来やすい

採用人員の組み立て方(業態別の人時生産性)

採用に入る前に「何人雇うか」の設計が必要です。人時生産性(売上÷総労働時間)が業態ごとの目安となります。

業態タイプ人時売上の目安30坪・月商600万円の場合の人員数
居酒屋・大衆酒場4,500〜5,500円店長1+社員1+アルバイト4〜5名
カフェ・喫茶店3,500〜4,500円店長1+アルバイト4〜6名
ラーメン・テイクアウト5,000〜6,500円店長1+アルバイト3〜4名(回転重視)
イタリアン・中華等の中型店4,000〜5,000円店長1+調理1+ホール2〜3名
寿司・フレンチの専門店5,500〜7,000円料理人2+ホール2〜3名(少数精鋭)

注: 業態・営業時間・回転率で変動します。営業時間が長い業態(深夜営業含む)は実質シフト2交代が必要なため、人員数は1.3〜1.5倍に増えます。

離職率を抑える5つの施策

  1. 採用時の業務内容の透明化: シフト・残業・繁忙期の負荷を事前に明示し、ミスマッチ採用を防ぐ。「想像と違った」が最大の早期離職要因
  2. 初日〜1週間の教育マニュアル: オペレーション・接客・商品知識を体系化、新人の早期戦力化と「分からない不安」の解消。最初の3日間で離職するか定着するかが分かれる
  3. シフト希望の柔軟性: 学生・主婦・副業層のシフト希望を週次で取り、無理なシフトを強要しない。LINE/シフト管理アプリで希望提出を効率化
  4. 時給の市場相場+αの設定: 業界平均より50〜100円高めの時給で採用競争力を確保。深夜帯25%増・繁忙日プラス時給の差別化も有効
  5. 1on1ミーティング: 月1回の店長との面談で不満・希望を吸い上げ、退職前の対策を打つ。離職の意思は離職予告の2〜3ヶ月前から兆候が出る

業態別の時給相場(東京・大阪都市圏目安)

業態・職種時給帯採用難易度
ホールスタッフ(昼)1,200〜1,400円
ホールスタッフ(夜)1,300〜1,600円
キッチンスタッフ(未経験)1,200〜1,500円
キッチンスタッフ(経験者)1,500〜2,000円非常に高
調理長候補(社員)月給28〜38万円非常に高
店長候補(社員)月給32〜45万円非常に高

2026年4月時点の都市圏目安。地方都市は1〜2割低い水準。最低賃金の改定で底値は毎年上がるため、開業直前に再確認してください。

採用のスケジュール感(開業逆算)

採用面接で確認すべき項目

  1. 志望動機(業態への興味・通勤利便性のどちらが主か)
  2. シフト希望(曜日・時間帯・最大勤務日数)
  3. 過去の飲食業経験(業態・期間・離職理由)
  4. 長期就業の意思(学生は卒業時期・主婦は家庭事情)
  5. 体力・接客スタイル(立ち仕事・ピーク時のスピード対応)
  6. 掛け持ちの有無(W-Workはトラブル原因になりやすい)

注意点

監修者コメント

飲食店経営でいちばん難しいのは採用と教育です。私が支援するときに必ず確認するのは「離職率の低い店舗の共通点」で、それは時給の高さではなく、店長の人柄・教育の体系化・シフト柔軟性の3つです。時給を相場の50円高で設定しても、店長が現場でガミガミ怒鳴る環境では半年で全員辞めます。逆に時給が相場通りでも、教育マニュアルがあって新人の不安を最初の1週間で解消する店舗は、年間離職率を15%以下に抑えられています。採用にコストをかける前に、定着の仕組みに投資する方が結局は採用コストが下がります。

山本貴大(店舗マーケティング専門家)

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最終確認日: 2026-04-29