飲食店の業態比較表(13業態スペック一覧)
業態選びは「自分のやりたいこと」だけでなく、客単価・回転率・FL比率・初期投資の組み合わせで決まる売上モデルとの相性が重要です。13業態の主要指標を業界平均で一覧にまとめました。気になる業態は各業態ページから、ビジネスモデル・成功パターン・失敗パターンの詳細に進めます。
業態スペック一覧(あいうえお順)
| 業態 | 客単価 | 回転率 | FL比率 | 営業利益率 | 初期投資 | 回収期間 | 坪月商 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| イタリアン | 3,000円 | 1.8回転 | 60% | 10% | 2,000万円 | 4年 | 250,000円 |
| カフェ | 1,200円 | 2回転 | 58% | 8% | 700万円 | 4年 | 150,000円 |
| テイクアウト・弁当 | 800円 | 13.5回転 | 60% | 12% | 900万円 | 3年 | 280,000円 |
| バー | 4,000円 | 1.5回転 | 55% | 12% | 1,500万円 | 4年 | 250,000円 |
| フレンチ | 6,000円 | 1.3回転 | 63% | 7% | 3,500万円 | 7年 | 320,000円 |
| ラーメン | 1,000円 | 3.5回転 | 60% | 10% | 1,500万円 | 3年 | 400,000円 |
| 喫茶店 | 900円 | 1.8回転 | 55% | 8% | 700万円 | 5年 | 130,000円 |
| 居酒屋 | 3,500円 | 1.8回転 | 60% | 15% | 1,200万円 | 4年 | 280,000円 |
| 寿司 | 4,500円 | 2回転 | 68% | 7% | 3,000万円 | 6年 | 350,000円 |
| 焼肉 | 4,000円 | 1.5回転 | 62% | 10% | 2,500万円 | 5年 | 380,000円 |
| 中華料理 | 1,800円 | 2.2回転 | 55% | 10% | 1,200万円 | 4年 | 220,000円 |
| 定食屋 | 900円 | 3.2回転 | 63% | 8% | 1,000万円 | 4年 | 320,000円 |
| 唐揚げ専門店 | 800円 | 10回転 | 60% | 12% | 600万円 | 3年 | 250,000円 |
用語の見方
- 客単価
- 来店1客あたりの売上額。注文単価+来店人数の平均。業態ごとに大きく異なるため、立地と客数モデルの設計に直結する
- 回転率
- 1日あたり同じ席が何回使われるか。ランチ営業の有無・滞在時間・営業時間で変動。テイクアウトは「販売回転」として扱う
- FL比率
- 食材原価(Food)+人件費(Labor)の合計が売上に占める割合。60%以下が目安だが、業態によって標準値が異なる
- 営業利益率
- 売上から販管費を引いた営業利益の割合。10%超で「健全な水準」、5%未満は構造的な見直しが必要
- 初期投資
- 物件取得費+内装工事+厨房機器+什器+運転資金の合計。坪数・立地によって振れ幅が大きい
- 回収期間
- 初期投資を営業利益で回収するのに要する年数。3〜5年が標準、7年超は構造的にリスクが大きい
- 坪月商
- 店舗1坪あたりの月商。立地と業態の効率性を測る指標で、20万円台が標準、40万円超は高効率業態
切り口別の絞り込み
客単価で絞る
- 高単価帯(4,000円以上): バー・フレンチ・寿司・焼肉
- 中単価帯(2,000〜3,999円): イタリアン・居酒屋
- 低単価帯(1,000〜1,999円): カフェ・ラーメン・中華料理
- 超低単価帯(1,000円未満): テイクアウト・弁当・喫茶店・定食屋・唐揚げ専門店
初期投資で絞る
- 1,000万円以下: カフェ・テイクアウト・弁当・喫茶店・定食屋・唐揚げ専門店
- 1,000〜2,000万円: イタリアン・バー・ラーメン・居酒屋・中華料理
- 2,000万円超: フレンチ・寿司・焼肉
営業利益率で絞る
- 12%以上: テイクアウト・弁当・バー・居酒屋・唐揚げ専門店
- 10〜11%: イタリアン・ラーメン・焼肉・中華料理
- 10%未満: カフェ・フレンチ・喫茶店・寿司・定食屋
回収期間で絞る
- 3年以内: テイクアウト・弁当・ラーメン・唐揚げ専門店
- 4〜5年: イタリアン・カフェ・バー・喫茶店・居酒屋・焼肉・中華料理・定食屋
- 6年超: フレンチ・寿司
比較表の使い方(業態選び3ステップ)
- 準備できる開業資金から候補を絞る: 自己資金+融資見込み額の総枠から、「初期投資で絞る」リストで候補を3〜5業態に絞り込みます
- 立地・客層との相性を確認する: 想定立地(駅前・住宅地・ロードサイド)と客単価帯のマッチングを「客単価で絞る」リストで確認します
- 各業態ページで詳細スペックを照合: 候補の業態ページで成功パターン・失敗パターン・FC本部例まで確認し、最終2業態に絞ります
監修者コメント
業態選びで最初にやってはいけないのは、「自分が好きな業態」だけで決めることです。好きな業態が、準備できる資金や想定立地と合わないケースは多く、無理に始めても続きません。私が支援するときは、必ず資金枠・立地候補・本人の経験・希望ライフスタイル(営業時間・休日)の4軸で絞り込みをかけます。比較表の数字は業界平均なので、自分の店舗での数字は経営力・立地・差別化次第で大きく変わります。それでも全体像を俯瞰して候補を絞る作業は、開業準備の最初に必ず通る関門です。
関連ページ
業態選び・資金計画の個別相談
記事の数値や打ち手を自店の状況に当てはめて検討したい場合は無料相談をご活用ください。監修者の山本貴大が支援した店舗の事例ベースで、業態・資金・立地の組み合わせを具体的にお伝えします。
最終確認日: 2026-04-29